首長誓約とは

日本版「首長誓約」は、首長のイニシアティブにより、「エネルギーの地産地消」、「温室効果ガスの大幅削減」、「気候変動などへの適応」の3つの取組みを一体として推進することにより「地域創生」と「地球貢献」を実現します。

いま、日本版「首長誓約」で「気候エネルギー自治」の確立

「地域の課題」と「地域からの挑戦」

いま、「地域」においては、人口減少への対応、経済・雇用の再生、気候変動・自然災害への対応といった課題を抱え、「地域創生」が叫ばれています。
パリでの気候変動枠組み条約第21回締約国会議(COP21) で2030年までの気候政策の新たな国際的枠組みが決まり、一方で、日本では、2012年から再生可能エネルギー電力の固定価格買取制度が導入され、また、2016年度からは電力の小売の全面自由化がはじまりますが、こうした温室効果ガスの大幅削減、再生可能エネルギーなどへの転換といった地球的課題には「地域」からの挑戦が求められています。

『気候エネルギー自治』とは?

これらの「地域の課題」と「地域からの挑戦」を一体的に突破するための有効な方法は「気候エネルギー自治」を確立していくことではないでしょうか。
すなわち、気候変動問題やエネルギー問題を地域の課題として捉え、地域で方針を決め、①エネルギーの地産地消、②温室効果ガスの大幅削減、③気候変動などへの適応の3つを一体として取り組むことにより、「気候エネルギー自治」が確立され、地域創生の実現と地球環境への貢献が同時に達成できるのです。

EU「市長誓約」をモデルに

こうした取組みを進める仕組みとし、EU(欧州連合)では2008年からCO2排出量のさらなる削減のため「市長誓約」(Covenant of Mayors)を実施してきています(市長誓約に誓約した市長は2015年11月末現在で6600を超し、誓約自治体の人口はEUの人口の42%をカバー)。これは、首長のイニシアティブに基づく取組みです。
日本版「首長誓約」は、このEUの仕組みをモデルにして、首長のイニシアティブによって「気候エネルギー自治」を確立し、地域創生と地球環境への貢献を同時に実現することを目指す仕組みです。

世界的なネットワークのなかで

現在、全世界的な市長誓約(Global Covenant of Mayors)の仕組みが準備されており、これが正式に発足する際には、日本版「首長誓約」は、これに参加し、世界的な自治体ネットワークの中で、取組みを進めていくことになります。

「気候エネルギー自治」の確立へ

これから本格化する気候変動の緩和・適応策

これまでの地域における気候変動政策・エネルギー政策は、まず、気候変動への緩和策(温室効果ガス削減策)は、比較的規模の大きな自治体では、温室効果ガスの削減目標の設定、目標達成のための計画づくりがされてきましたが、その具体的取組みは、一般的には省エネの啓発活動、住宅用太陽光発電などへの補助などが中心です。気候変動への適応策については、2015年11月になって政府は「気候変動の影響への適応計画」を策定しましたが、具体的には、これから地域地域で取り組んでいくことになります。

活発になってきた地域のエネルギーの取組み

一方、日本の自治体にはエネルギー行政上の権限はありませんが、特に、2011年の東日本大震災や2012年の再生可能エネルギー電力の固定価格買取制度の導入以降、規模の大きな自治体を中心にして、エネルギー政策の担当組織の設置、計画策定などの取組みがみられるようになり、また、自治体自らが再生可能エネルギーの設置主体になったり、コージェネレーションへの補助、メガソーラーの誘致などに取り組んだりする自治体も増えてきました。さらに、電力小売の全面自由化をも見据えて、自治体関与の地域小売電力事業者がいくつか設立されてきています。

首長のイニシアティブに基づく誓約

このように、いま、地域においては再生可能エネルギーの導入促進などのエネルギーに関する取組みが活発になり、また、2030年に向けた温室効果ガスの大幅削減や気候変動などへの適応への取組みが本格的に始まろうとしています。
そこで、エネルギーの地産地消、温室効果ガスの大幅削減、そして、気候変動などへの適応を一体の地域の課題として捉え、地域で方針を決め、地域で取り組んでいくことが必要です。
これが「気候エネルギー自治」であり、これを確立する仕組みが首長のイニシアティブに基づく日本版「首長誓約」なのです。